日本からスポーツが消えた
コロナウイルスの影響で日本からスポーツの盛り上がりが消え、3ヶ月ほどがたった。
そんな中、6月の末からプロ野球、Jリーグと少しずつ日本スポーツが戻ってきた。 無観客という過去にない状況に、戸惑いながらも、クラブやファンがそれぞれの立場から様々な アイディアを駆使しながら、画面を通し、様々な想いを巡らせている。
今までとは違う形だけれど、単純にスポーツがある生活に幸せを感じている。
そんな中、Bリーグは6月にシーズンの終了を告げ、7月に新しいシーズンの幕開けを告げる。
三遠ネオフェニックス サーディ・ラベナと契約
来たる20-21シーズンに向け、三遠ネオフェニックスは新設されるアジア特別枠をBリーグで初め て活用して、フィリピンバスケ界の次世代スター候補選手、サーディ・ラベナと契約を発表した。
この契約はただの契約ではない。間違いなく20-21シーズンにBリーグ、日本バスケにさらなる進 化とまだ私たちが知ることのなかった新しい景色を見せてくれる契約だ。
6月26日、クラブの公式YouTubeチャンネルにてサーディ・ラベナの入団会見が行われた。
会見は、初めに三遠ネオフェニックスの北郷謙二郎代表取締役社長と鹿毛誠一郎GMが登壇。サー ディ・ラベナ獲得までの経緯などについて言及。登壇した2人からは、この契約への喜びと期待を 強く感じた。
その後、フィリピンからサーディ・ラベナが、三遠ネオフェニックスのチームカラーと同じ赤に 髪の毛を染め、赤いTシャツを着用して登壇した。日本語も交え、「Hello こんにちは サーディで す はじめまして」と挨拶。日本のファンに向けて、しっかりと心を掴む準備を仕込んでくるサー ビス精神も、アジアのバスケットボール大国フィリピンの次世代スター候補選手の片鱗を感じさ せた。
サーディ・ラベナはその後「Bリーグにはとても優秀な外国籍選手もたくさんいて、NBAでのプレー 経験もあるとてもレベルの高い選手がいる。競争力が高く、ハイレベルなリーグでプレーするこ とを楽しみにしています」と、意気込みなどを述べた。
ラベナが語ったこと
印象的だったのは、サーディ・ラベナが事あるごとに、三遠ネオフェニックスの熱心な誘いや北 郷謙二郎代表取締役社長の人柄や温かさに触れていたことだ。 三遠ネオフォニックスは20年の1月頃からサーディ・ラベナの獲得に乗り出していたことを北郷謙 二郎代表取締役社長が言及した。
サーディ・ラベナ自身も会見で今回の契約、日本という異国でキャリアをスタートさせること に、「最初は不安で、決断は簡単ではなかった」と言及した。
確かに普通に考えば、23歳の若者が単身、海外でキャリアをスタートさせることはそんな簡単な ことではない。
その中で、サーディ・ラベナが何度も、北郷謙二郎代表取締役社長を始めとした三遠ネオフェニッ クスの熱心な誘いと同時に感じる温かさについて触れたことは、すでにお互いの素晴らしい関係 性を感じさせる会見でもあった。
そして、サーディ・ラベナは「自分のためだけではなくて、フィリピン全体、家族、自分が出た大 学などの代表としての自覚をもって日本でもプレーしていきたい」と語った。 三遠ネオフェニックスというクラブや関係者の存在が間違いなくサーディ・ラベナ自身の挑戦を 後押し、このクラブでなら、母国、フィリピンの代表としてBリーグに挑戦できる決断に至ったの だと思う。
アジアNo.1リーグを目指して
今回の契約はフィリピンを始め、世界でも注目を集めている。
フィリピンの次世代のスター候補選手であるサーディ・ラベナは、キャリアのスタートにBリーグ を選び、これからBリーグを代表する選手、フィリピン代表、その先の輝かしい未来へとステップ アップしていくに違いない。 そして、サーディ・ラベナは、日本バスケを愛する私たちに、アジアのバスケのレベルの高さを日 常から感じさせてくれる存在になるはずだ。 私たちがまだ知らなかった景色を見せてくれるに違いない。 これはBリーグ、日本バスケがアジアの頂点を極めるためにも非常に価値のある契約だと私は感じ ている。
7月1日、新シーズンが幕開けを告げた。
サーディ・ラベナの新しい挑戦とともに、新生三遠ネオフェニックスもスタートを告げる。 20-21シーズン、三遠の地から新しいBリーグの景色が見えることを私は楽しみにしている。